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「インビジブル・ファミリー」の快適度 [気になる今日の話題]

東京で家族関係に異変が起きている。地方などに住む老親が、30代、40代の子どもの家族が住む東京に移住する傾向が強まっているのだ。野村総合研究所の「生活者1万人アンケート調査」では、親が十数分の徒歩圏に住む「近居」や電車などで片道約1時間以内に住む「隣居」の割合が、97年から06年の10年間で28%から41%に増えた。両世帯にどんなメリットがあるのか。


●親子の世帯が接近する  

 絆を深める親子世帯を「インビジブル・ファミリー(疑似同居家族)」と名付けた野村総研の高田伸朗部長はこう説明する。

「東京で『インビジブル・ファミリー』が増えた大きな理由は、3つです。まず子ども世帯の多くが共働き夫婦で、自分たちの子どもの世話を老親にお願いするためです。次に老親は健康に不安があり、病気で倒れたとき、子ども世帯に面倒を見てもらいたがっている。最後の理由は、ある程度預貯金がある老親から経済的な補完を子ども世帯が期待していること。両世帯にこれらのメリットがあるので、マイホームを売却するなどした老親が東京に移住し、『近居』や『隣居』する。同居ではお互いにストレスがたまり、“冷たい関係”に陥りがちです」

 東京都が06年12月に発表した「10年後の東京~東京が変わる~」でも、東京の人口が増加し続けているのは50代以降の流入が増えているからと分析している。

 高田部長の知り合いの「インビジブル・ファミリー」はこんな具合だ。

 東京在住の子ども世帯は40代の共働き夫婦と子ども1人。大阪に住む老親世帯は定年退職した父親と母親。老夫婦は一戸建てを売却し、息子たちが住むマンションから徒歩10分程度の小さめのマンションを購入した。たまに老親が小学高学年の孫を世話している。


●ワンボックスカー所有の老親が目立つ 

 また、06年のアンケート調査の分析結果では、「近居」や「隣居」の老親は、ワンボックスカー所有が目立つ。

「買い物や外食、旅行に2世帯が一緒に出かける目的で、老親世帯がワンボックスカーを購入しているとみています」


●“不即不離”が大原則、“ハレの日”を一緒に

 近隣に住む親世帯と子ども世帯が、上手に付き合っていくコツは何か。

「隣居」の両親がいる経営コンサルタントの中島孝志氏(横浜在住)はこう言う。

「“不即不離”、すなわちつかず離れずが大原則です。その上で、孫の誕生日、クリスマス、正月、孫の入学といったイベントは老親と一緒に楽しんでいます。不即不離のおかげで、こうした“ハレの日”に私と両親とがストレートに感情を出し合い、ぶつかることはありません」

 60歳以上の男女を対象にした07年の内閣府調査では、「子どもや孫とは、ときどき会って食事や世話をするのがよい」という「別居派」は5割近い。

 老親の「近居」や「隣居」なら実現できそうだ。春の転勤・異動シーズンを契機に考えてみてはいかがか。

現代ネット
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