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<女子マラソン>走り抜いたQちゃん、現役続行表明 名古屋 [今日の試合]

最後まであきらめないQちゃんの走りに、沿道から惜しみない拍手と声援が送られた。9日の名古屋国際女子マラソンで、北京五輪への夢をかけて8年ぶりに名古屋を走った高橋尚子選手(35)。序盤で失速し、一時は完走さえ危ぶまれながら走り抜き、ゴールではいつもの笑顔も見せた。レース後の会見では、昨夏ひざを手術していたことも明かし、現役続行を表明した。

 トップと約18分遅れ。苦しく厳しい42.195キロだったが、ゴール直後の高橋選手はサングラスを外して笑顔を見せた。ファンが詰め掛けた瑞穂陸上競技場のスタンドに向かって深々と一礼、手を振った。その表情からは、思わぬ惨敗の悔しさはうかがえなかった。

 異変が起きたのは8キロ過ぎ。突然ペースダウンし、30人余りの先頭集団からみるみる引き離されると、その後も1人また1人と後続に抜かれた。

 父良明さん(66)は10キロ地点の沿道で、「ファイト 高橋尚子」の横断幕を掲げて応援した。先頭集団から大きく遅れた高橋選手を見ると「顔色が悪い」と感じた。思わず「尚子、水を! 水を!」と大声で給水するよう呼びかけた。

 時々視線を下に落とす高橋選手の走りには、勢いが感じられない。対照的だったのが、沿道を埋めた65万人(主催者発表)のファンの笑顔だった。先頭集団が通過しても帰路に就く人はほとんどいない。優勝争いから脱落した高橋選手を待ち続け、目の前を通ると「Qちゃん、頑張って!」と拍手や声援を送った。

 小学生時代から高橋選手を知る、岐阜市芥見のすし店経営、佐伯年一さん(59)は33キロ地点の愛知県庁前で応援。「体調を崩していたのかも」と27位の結果に肩を落としたが、「期待に応えようと最後まで走ったんだろうね」と笑顔も見せた。

 高橋選手が県岐阜商高陸上部時代に顧問だった中沢正仁さん(40)=現市岐阜商高教諭=は、愛知県庁付近などで応援した。高橋選手の座右の銘「何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きく花が咲く」を教えたのは中沢さん。「特段優れた選手ではなかったが、絶えざる練習と努力の大切さを知っていた」。序盤で失速する展開に「あんな姿は初めて見たけど、コンディションが悪い中、よく走り抜いた」とたたえた。

 競技場のスタンドで声援を送った愛知県豊田市の会社員、岩崎栄美さん(31)は市民ランナー。「走ることが好きなQちゃんは生涯走り続けると思う。いつか同じレースで走りたい」とエール。同県一宮市の会社員、早川正則さん(62)も「第一線で競技を続けるのは年齢的に難しいかもしれないが、経験を生かして頑張ってほしい」と話した。【木村文彦、秋山信一、稲垣衆史】

毎日JP
タグ:スポーツ
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